まず3つの質問
- 菌は何を必要とするか。 乳酸菌はビタミンとペプチドを必要とするため、酵母エキスはほぼ必ず配合されます。枯草菌(Bacillus)や大腸菌は要求性が低く、トリプトンや大豆ペプトンで増殖します。放線菌は徐々に放出される窒素源とデンプンを好みます。
- プロセスは何を求めるか。 菌体量と速度を重視するならアミノ態窒素の比率が高いものを、二次代謝産物を狙うなら加水分解度が低く放出の遅いものを選びます。高密度の流加培養では、後期に栄養が不足しないようにする必要があります。
- 製品に何が求められるか。 植物由来やベジタリアン表示には動物由来原料は使えません。ハラール市場への輸出にはハラール版が必要です。大型タンクでは培地1 Lあたりのコストで判断されます。
一般的な窒素源の位置づけ
- 酵母エキス:ビタミンB群、ヌクレオチド、遊離アミノ酸が最も豊富で、最も汎用的な増殖因子の供給源です。使用量は通常2〜10 g/Lです。
- トリプトン(カゼインの酵素分解物):アミノ酸組成が完全でトリプトファン含量が高く、実験室用培地の標準的な窒素源です。
- 大豆ペプトン:植物由来で炭水化物を含み、乳酸菌や植物由来の表示が必要なプロセスに適しています。酵母エキスと組み合わせることが多いです。
- 肉ペプトンと肉エキス:ペプチド組成と風味が異なり、伝統的な処方でよく使われますが、動物由来のため必要書類が多くなります。
- 小麦、エンドウ、米ペプトン:動物由来ペプトンに代わる植物由来の選択肢で、それぞれ固有のアミノ酸組成を持ちます。切り替え時は小規模で試験してください。
実務上のアドバイス
- 現行の処方を出発点とし、窒素源を一度に1種類ずつ変更して、小規模で菌数、収率、発酵時間を比較します。
- 供給元を変更する際は、スケールアップ前に試験成績書(COA)の全窒素とアミノ態窒素を比較してください。
- 処方と目標を弊社にお知らせいただければ、開始時の組み合わせと試験範囲をご提案します。
